執筆者
さの内科循環器クリニック
院長 佐野 浩之
経歴
- 2008年川崎医科大学 医学部 卒業
- 2008年川崎医科大学附属病院 臨床研修医
- 2010年六甲アイランド甲南病院 循環器内科 勤務
- 2013年神戸大学医学部附属病院 循環器内科 勤務
神戸大学大学院医学研究科(博士課程) - 2017年愛仁会 高槻病院 循環器内科 勤務
- 2018年愛仁会 高槻病院 循環器内科 医長
- 2025年4月さの内科循環器クリニック 開業
脂質異常症は自覚症状がほとんどないまま進行し、動脈硬化を引き起こす原因となる状態です。神戸六甲道のさの内科循環器クリニックでは、患者さま一人ひとりの検査結果や生活習慣をふまえ、将来の心筋梗塞や脳梗塞を予防するための管理と治療をご提案しています。
脂質異常症とは、血液中の脂質のバランスが崩れた状態を指します。
これらの異常が続くと、血管の内側に脂質が蓄積し、動脈硬化が進行します。結果として、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気のリスクが高くなります。
血液検査により、次の基準に該当する場合に診断されます。
| LDLコレステロール | 140mg/dL以上 |
|---|---|
| 中性脂肪 | 150mg/dL以上 |
| HDLコレステロール | 40mg/dL未満 |
これらはあくまで目安であり、患者さまのリスクに応じて総合的に判断します。
脂質異常症は、日々の生活習慣と体質の両方が関係して発症します。ひとつの要因だけでなく、複数の要素が重なって起こることが多いため、それぞれの背景を丁寧に見ていくことが大切です。
脂質や糖質の多い食事、食べ過ぎ、間食の習慣などは、血液中の脂質バランスを崩す原因となります。特に、動物性脂肪や加工食品、甘い飲料などの摂りすぎは中性脂肪やLDLコレステロールの上昇につながります。
運動量が少ないとエネルギー消費が低下し、脂質が体内に蓄積しやすくなります。また、運動不足はHDLコレステロールの低下にも関与するとされています。
特に内臓脂肪の増加は脂質代謝に大きく影響し、LDLコレステロールや中性脂肪の上昇を招きやすくなります。肥満は脂質異常症の重要なリスク因子のひとつです。
遺伝的な体質に加え、糖尿病や甲状腺疾患などの病気、過度の飲酒や喫煙なども脂質異常症の発症や悪化に関わります。こうした背景がある場合は、より慎重な管理が必要となります。
脂質異常症の治療は、単に数値を下げることだけが目的ではありません。動脈硬化の進行を防ぎ、将来の心筋梗塞や脳梗塞といった重い病気を予防することで、患者さまがいつまでもいきいきと元気にお暮らしいただけることが大切だと考えています。
治療は生活習慣の見直しを中心におこない、必要に応じて薬物療法を組み合わせます。無理のない範囲で継続することが重要です。
食事は治療の土台となります。脂質や糖質の多い食事を見直し、バランスのとれた内容を意識します。揚げ物や動物性脂肪、加工食品の摂りすぎには注意し、野菜や海藻、きのこ類、豆類などの食物繊維を積極的に取り入れることが大切です。
ウォーキングなどの有酸素運動を日常生活に取り入れることで、脂質の改善だけでなく血流や体力の維持にもつながります。特別な運動でなくても、少し息が弾む程度の活動を継続することが効果的です。
また当院では、医師の管理のもと安全に運動をおこなえる心臓リハビリテーションを併設しており、患者さま一人ひとりの状態に合わせた運動指導をおこなっています。
持病がある方や運動に不安がある方も、安心して取り組んでいただけます。
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合におこないます。コレステロールや中性脂肪を下げる薬を用いて、動脈硬化の進行を抑えます。
脂質の目標値は一律ではなく、年齢や基礎疾患、生活背景などによって異なります。特に心筋梗塞や脳梗塞の既往がある方では、より厳格な管理が必要となります。
当院では、患者さまの生活背景やご希望にも配慮しながら、無理なく継続できる治療をご提案しています。
皆様の健康をお守りし、これからの生活をより良いものにしていくために、丁寧にサポートしてまいります。
Sano Medical & Cardiovascular Clinic. Sano Medical & Cardiovascular Clinic.